硫黄の匂い

あなたの車は今いくらですか?なに?持ってない?
あたし、持ってます。スピーカーが一個つんぼでウォッシャー液がいつのまにか補充されているような車!かっこええどー。

その車で、鹿児島におる「まっちゃん」と二人で温泉のはしごをしました。
彼はいつのまにか温泉マニアを名乗るようになって、はてなでもレポート書いてます。
あたしだって、月に1.2回スパ風呂いくけど、レポしたいほどの感動は無い。
全国の温泉にはいってサイトでレポを書いてる人がおるのを実は不思議におもってた。
こまかい差異は、まっちゃんにまかせといて  ここhttp://d.hatena.ne.jp/buzzrocker/

まずお湯の見た目がすごい。大吟醸
抗生物質ハンターがいそうな山奥にそれはあって、お湯に浸かってると自分が浄化されてんのがわかる。
周りのお客もフレンドリー。洗い場の床にそのままちょこんと正座してるばあちゃんがいて、あたしがオタオタしていると「はじめて?」と話しかけてきたので後輩らしくペコペコしたら「どこから?」と聞いてきたので「宮崎市です」と答えると、「ひとりで?」と聞いてきた。正座のまま詰め寄るばあちゃん。
「あ、いや友達とふたりで」
「。。。ボーイフレンドね?へっへ」
熱めの内湯に浸かりながら「ちがいます」というと、またまたもうもうこのこのってばかりに何度も何度もおだてる。
苦笑するあたしに、「あなた何歳?どこにお勤め?」と、詰問される。
「あ〜あなたに丁度ぴったりの私の息子がおるから嫁にきてくんない」と間接的にプロポーズされたのがおかしくて笑っていると「うちは田舎やけど、土地はいっぱい持ってるから、お父さんもお母さんも連れてきていい」となことを鹿児島弁で言うわけ。
まあまあもうもうこのこのって言いつつ、あたしは露天風呂に逃げたわけですが、なにやら嫌な感じはしないむしろ余計にお湯がほのぼのと感じられて、ほんとによかった。
地べたにちょこんと正座したままの、ばあちゃんが少し見切れてる露店風呂から見る外の景色は、夕暮れの清流沿い。たまらん。

かえりみちに、まっちゃんの友達がやってる草木染めの作業所でお茶飲ませてもらったりして。そこもよかったー。
なんだかおもしょい場所や人をどんどん紹介してもらっちゃって楽しかった。

最近は誰にもこぼす必要のない、ちいさな怒りや不安みたいなものがあったみたいで、たまに握りこぶしを作りながら ぼーっとすることがありハッとしてたんだけど、それがバキッととれた感じがします。

帰り道のあたしの車の中は、温泉の硫黄の匂いがすごかったです。
だから今後の人生の中で、硫黄の匂いを嗅いだら今日のことを思い出すのではないでしょうか。太陽のまばたき。その命はじけて太陽までとどけ。って歌詞とともに。